「 保育士に後追いする特定の子の対応は?」
私になついてくれるのはうれしいけど、他の子どももいるし・・・
- 後追いする子の具体的な対応
をまとめました。
特定の保育士に後追いする理由は?
- 成長段階で見られる特徴
半年を過ぎる頃から、少しずつ視力がはっきりしてきて、人や物、好き嫌いを認識できるようになります。
自分が安心できる人や物を理解し、
いないと不安になり、泣いて訴える行動になり、これが『後追い』と言われるものです。
成長の一つなんですね。
- トイレにも行けない
- 用事もできない
など、保育士としては、何もできないことが、ストレスに感じる人も少なくないでしょう。
しかし、1歳前後になり歩行ができるようになると、自分で興味があるものを探せるようになり、後追い行動は減っていきます。
集中するものが増え、今まで母親や保育士だけに固執していた思いも少しずつ緩和されていくんですね。
- 後追いは乳児に多い
後追いのピークは生後半年くらいから1歳前後です。
でも、自我や自立心が芽生える3歳頃までは、自分の安心できる人や物が側にないと涙を見せたり怒ったりするなど、気持ちが不安定な姿を見せる事があります。
特に、初めて集団生活を経験する子が多い2歳児や3歳児などでは、母親の代わりとなる保育士の存在が大きく、側にいないと泣くなどの姿が多く見られます。
後追いの一つと考えていいでしょう。
- 安心感を求めている
「赤ちゃんは泣くのが仕事」とよく耳にしますが、泣くにもちゃんと理由があります。
乳児はまだ言葉が喋れない分、思いや感情を泣くことで表現します。
「側にいて欲しい」
「戻ってきてほしい」
など、不安な気持ちの表れでもあるので、用事が済んだらすぐに抱っこしたり手を握ったりするなど、触れることで「不安」を「安心」に変えてあげましょう。
『側にいてくれる』という安心感を求めているのです。
後追いしてくる子どもへの3つの対応
- 興味を別の物に移す
「担当している子が自分にしか懐かない」
「離れると泣き叫んでトイレにも行けない」
「戻ってくるまで泣き叫んでいる」
など、どこの保育園でも聞かれる話だと思います。
その子との信頼関係ができているからこそなのですが、日常の保育にも支障が出てきてしまいます。
また、他の保育士との関係もギクシャクしてしまいますよね。
乳児は生後6か月くらいから、音の出るものに興味が出てくるため、音の鳴るおもちゃや絵本などを使って、興味を引き寄せていくという方法もあります。
- おんぶをするなどスキンシップ
どうしても離れない時は、
逆に『密着させる』という方法もあります。
『ずっと一緒にいる』という安心感を与え、気持ちを満足させる方法です。
おんぶをしての作業は大変ですが、スキンシップをすると安心感が伝わります。突き放すだけでは対処できないんですね。
- 時々担当を変える
乳児のクラスではどこもだいたい担当の子どもを決めます。
ある程度、子どもと保護者との信頼関係が出来てきたら、時々、違う保育士と担当を変えて、いろいろな人が接することも大切です。
知ってる人がたくさんいる状況をつくり、より安定した気持ちで過ごすことで、特定の保育士への後追いが少なくなります。
特定の先生にべったりなつく場合の注意点
- 「私じゃないとダメ!」という考えを捨てる
「自分じゃないと泣くから」
「他の保育士では泣き止まないから」
と、求めるがままに手を出してしまうと、余計に固執してしまいます。しかも、人見知りがひどくなるなど、子どもにとっても良くありません。
周りの保育士との関係もギクシャクしてしまいます。
少し突き放すように、
「ちょっと待っててね」
「○○先生と一緒にいてね」
「○○先生、お願いします」
などと話しかけたり協力し合ったりしながら、特定の人へ固執しないように、日々気をつけていくことが大切です。
今は言葉の意味が理解できなくても、毎回繰り返し言葉を添えて伝えていくことで、子どもは自然に理解します。
- 他の保育士との連携も欠かせない
日々の保育の中での子どもの様子について、同じクラスの保育士同士で常に話し合うことが大切です。
担当の子や特定の子どもだけでなく、クラス全員の
- 様子
- 特徴
- クセ
などを理解し把握しておくことで、急な担当変更があった場合でも、スムーズに接することができるでしょう。
また、子ども自身も、自分の事を理解してくれていることが分かれば、気持ちも安定し、安心してゆったりと日常を送ることができます。
安心して他の保育士に頼めることによって、クラス全体の関係もよりよいものになっていきます。
まとめ
『後追い』は子どもにとって、「嫌だ」「悲しい」という感情が芽生えてきた大切な成長の一つです。
親や保育士にとっては、一番手のかかる育児の大変な時期です。でも、乗り切る方法などをちゃんと理解しておくことで、子育ても楽になりますしストレスも半減します。
どうしたら子どもにとって一番いい環境になるのだろうということを、常に周りの大人や保育士同士で話し合うことです。常に子どもの立場になって考える…一番忘れてはいけないことだと思います。
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